話題の映画 Fukusima50 3月6日 ROADSHOW

震災からもう少しで9年です。

2011年3月11日忘れもしない東北を襲った大震災。私の住んでいるところは幸いなことに、被害はありませんでした。停電で寒い夜を過ごしましたが、翌日には解消しましたし、ガソリン補給に苦労したくらいでした。停電でテレビも見れず、情報が入らず岩手、宮城、福島の被害状況は全く分からない状況でした。翌日、停電解消でニュースを見て絶句。この世のものとは思えない惨状に「こりゃ、戦争だ」となぜかしら山下達郎の「War Song」が頭の中に響きました。食糧不足くらいの不便は対した苦労じゃなかったけど、被害の大きかった三県には親戚、友人もたくさんいます。安否確認に奔走し、心配し、安堵しそんな日々が続きました。幸いにも人的な不幸をあじあわずに済みましたが、物理的被害を経験する親戚もいました。ちょうど子供の大学入学も重なり大変だったなあ・・・実際被災し身内を失った人たちのことを思うと「何が大変だ」とおしかりを受けそうですが。あれからもうすぐ九年になります。

福島原発事故

地震が引き起こした津波そのエネルギーの巨大さの前に我々人類の無力さを痛感させられる。福島にいる友人は原発が津波に襲われてすぐ、原発に勤務している友人からすぐ逃げるように言われ、慌てて車に飛び乗ったとか。放射能という目に見えない恐怖。絶対安全なはずの原発が四基も爆発し「日本は壊滅か」といわれ・・・かろうじて最悪な事態は避けられたという現実。

実際原発では何が行われ、何ができなかったのか。政府と東電のやりとり。この未曽有の事故の原因の解明は進んでいるのか。責任の所在はどこにあるのか。しっかり検証しなければ未来に活かせないだろう。これから何十年もかかる廃炉処理の問題。汚染水、汚染土の処理問題。あまりにも大きな重荷に日本人は耐えられるのか。何もなかったようにオリンピックに浮かれていいのか。国民の目をそらすために誘致したんだろう。被災した東北をだしに使いやがって。私は東京オリンピックを心から喜べない。

Fukusima 50

福島原発事故の現場を綿密な取材で我々に教示してくれる作品が門田隆将著「死の淵を見た男ー吉田昌郎と福島第一原発の五○○日」です。2011年3月11日日本は「死の淵」に立たされた。大津波が原子炉の全電源を奪った。注水不能、このままでは原発が暴走し・・・福島は壊滅してしまう。瀬戸際で食い止めた原発職員の壮絶な戦いが綴られています。この作品を映画化したのが「Fukusima 50」です。

主演は福島第一原発1・2号機当直長を佐藤浩市、福島第一原発所長を渡辺謙のダブル主演です。そのほか吉岡秀隆、安田成美、佐野史郎、吉岡里帆が出演します。

監督は「沈まぬ太陽」の若松節朗、脚本は「軍師官兵衛」の前川洋一、音楽は岩代太郎です。配給は松竹、KADOKAWAです。3月6日公開です。

原作者の門田隆将さんは私がよく見ているYouTube「文化人放送局」の常連コメンテーターです。新潮社で記者として活躍された後独立、政治、経済、歴史、事件、スポーツと幅広い分野で健筆をふるっています。テレビドラマ化された作品も多く「フルスイング」(NHK)「なぜ君は絶望と闘えたのか」(WOWOW)などがあります。「文化人放送局」でも保守系の言論人として豊富な知識と綿密な取材で得られたさまざまな情報を提供しています。「Fukusima50」の渡辺謙の主演は門田さんのたっての希望だそうです。門田さんは試写会で思わず泣いてしまったとか。最近泣ける映画を見てないなと思いつつ、公開が待ち遠しいです。

福島原発事故の負の遺産はあまりに大きかった。技術立国日本、うぬぼれが過ぎました。経営第一で現場を知らず企業の利益ばかり追い求める経営陣。しかも責任などないかのようなふるまい。事故の後始末は電気料で国民に負担ときたもんだ。本当に頭にくるよなあ。

自分の能力を過信し判断を誤った政府首脳、米軍に頼んでいれば。後悔先に立たず。多くのミスが重なり・・・この事故こそしっかり検証しなければ日本に未来はない。そんな気がします。